時効

時効とは、時間の経過によって法的効力が変化し、これまで存在していた権利が消滅したり、これまで持っていなかった権利を取得したりすることです。
1度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか?イメージしやすい分野なので、しっかりと覚えましょう!

時効の効力

時効が完成すると時効の効果は、起算日にさかのぼって生じます。一般的な消滅時効期間は10年です。
時効の効力には、3つの効力があります。

  • 援用・・・当事者と時効によって直接に利益を受けることができる者が時効の完成を主張して拒否することで確定的に時効の効力が生じること。
  • 放棄・・・援用しないこと。(時効の利益の放棄は時効完成前にしかできない)
  • 中断・・・時効の完成を止めること。経過した時効期間をリセットすること。

時効の中断事由

  1. 請求
  2. 差押え・仮差押え・仮処分
  3. 承認・・・時効の利益を受ける当事者が、時効によって権利を失うものに対し、権利が存在するkとを知っている旨を表示すること

請求とは、権利者が利益を得ようとするものに対して権利内容を主張することを言います。
請求方法には、5つあります。

  • 裁判上の請求・・・裁判上に訴え
  • 支払督促・・・30日以内に申し立てが必要
  • 和解・調停の申し立て
  • 破産手続き
  • 催告・・・債務者に足して履行を請求する債権者の意思通知

催告後6か月以内に、請求をしなかった場合は、時効は中断しません。時効の効力は催告時にさかのぼって生じます。

取得時効

取得時効とは、一定の経過によって権利が取得できる制度。
他人の物または自分の物を所有の意思を持って平穏かつ公然に占有することが要件となります。
占有し始めたとき善意無過失であれば10年間
占有し始めたとき善意無過失以外であれば20年間
占有することで権利を取得することができます。

最初の占有者が承継人に譲渡した場合、占有者が善意無過失であれば占有期間を合算して10年間で取得することができる。
善意無過失であれば20年間で取得できる。

消滅時効

消滅時効とは、時間が経過すると権利が消滅してしまうことです。
原則として、10年で消滅時効になります。

所有権は消滅時効になりません。

債権の種類と起算日

債権 起算日
確定期限付きの再建 期限が到来したとき
不確定期限付きの債権
期限の定めのない債権 債権が成立したとき
停止条件付の債権 条件が成就したとき
債務不履行に基づく損害賠償請求権 債権の履行を請求できるとき
不法行為に基づく損害賠償請求権 被害者または法定代理人が損害および加害を知ったとき
確定判決によって確定した権利 判決内容が確定したとき

まとめ

民法の用語的には難しいかもしれませんが、イメージできると点を取りやすい分野ですのでしっかり覚えておきましょう。

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