債権者代位権
債権者代位権とは、債権者が債務者が持っている権利を代位して行使する権利のことを言います。
債権者が貸したお金が期日までに弁済しない場合は、債務者に対して強制執行することができます。しかし、債務者が一文無しになっていた場合債権回収をすることは困難になります。それに備えて債務者の財産を保全する目的として債権者代位権があります。
債権者代位権の要件
- 債権者が自己の債権を保全する必要があること
- 債権者が自らその権利を行使しないこと
- 債権者が原則として弁済期に達していること
ただし、裁判上の代位や未登記の権利について代位して登記する場合や被代位債権の消滅時効を中断する保存行為としての代位は例外です。
被代位債権 自らの債権の代わりに抑えられる債権(債権を返せないからほかの債権で補うこと)財産権かつ強制執行可能な権利
被保全債権 債権者代位権を行使して保全されるべき債権(貸したもの返すように保全されるもの)
被保全債権 債権者代位権を行使して保全されるべき債権(貸したもの返すように保全されるもの)
債権者代位権の行使
債権者代位権は、裁判上・裁判外でも行使できます。
原則として金銭債権を持っている債権者に債権者代位権を行使することができます。
建物の賃借人は、妨害排除請求を代位行使し明け渡し請求をすることができます。